実験前に詳細に準備する←必要なのは想像力
2011年の最後に、偶然、似たような話を続けて見て、聞いて、感銘を受けた。
一つは博士課程同期での忘年会で聞いた話、もう一つは本で読んだ話。
某研究室の同期から聞いた話
その研究室のボスは、その業界では有名な人で、政府(農水省)の指針決定にも携わったり、WHOともコネクションを持ってたりする人。その先生はもう実験をしたりしないけど、実験内容のディスカッションをする時にはかなり詳細な準備・段取りまで考えてるらしい。例えば、チューブは何本用意する、どんな風にチューブを使っていく、などなど。
その他にも、その先生なりの実験・科学哲学のようなものをよく教えてくれるらしく、うちとは違うなーと羨ましく思った。うちの先生は忙しいからなーと遠慮しがちだけど、2012年はもっとガツガツディスカッションを持っていきたい。
本で読んだ話
君たちに伝えたい3つのこと―仕事と人生について 科学者からのメッセージ
- 作者: 中山敬一
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2010/07/30
- メディア: 単行本
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P160
プロセスを大切にすると、一気に仕事は面白くなる
(中略)
そんなときでも研究が面白いと感じられるためには、研究過程における論理性を大切にすることです。これはどんな仕事でも同じだと思います。
(中略)
手技的に習熟するのは当然ですが、本当の問題はそれ以前にあるのです。手技以前にどのくらいミスやブレをなくすことができるかを徹底的に考えるのが大切で、そこには抜群の想像力が要求されます。
私はチューブの並べ方やチップの使う順番まで理屈を持って決めていました。無菌操作が必要なときは、最近がついている恐れの高い人間の手がボトルの上を通過しないようにボトルを置く位置や角度まで注意を払っていました。
この本のメイントピックではないけど、他に、"美しい実験”ができるかどうかで科学的センスと論理性が一発で見抜ける、だったり、「頭の中にもう一人の人間を置く」など、ためになるところがたくさん。もちろん、タイトルの「3つのこと」が最も素敵なわけなんだけど。
準備に必要なのは想像力
準備といえば、本田圭佑。
前に、圭佑が
http://ameblo.jp/honda-estilo/entry-10583109807.html
『準備がすべてや』
って言ってたのを覚えてます?
(中略)
圭佑 の場合は
試合までの逆算方法を
ものすごくきっちりしていて
ものすごく細かいんです。
「想像力を駆使して準備する」なんて言われてみれば当たり前なんだけど、それがないから準備できない。でもできないなんて言っててもしょうがないので、2012年は想像力をフル稼働させて準備し、レベルの高い想像力を養っていきたい。