もっともらしい表面的な言葉

もっともらしい言葉→考察の不足と短絡

温暖化は二酸化炭素のせい
グローバル化の世の中だから英語勉強しようぜ!
世の中が悪くなったのは政治のせい、いや、俺達愚民のせい
巨人が強いのはお金をたくさん使ってるから。


もっともらしい言葉ってたくさんある。どれも一分の理があってスパッと否定もできない。だから、もっともらしい=ある程度の妥当性・納得性がある。実際の所、大半の言葉、命題は、検証も反証もできない「もっともらしい言葉」だと思う。

言葉自体が悪いわけじゃなくて、鵜呑みにするほうが悪い

Bookoffで100円になってて、なんとなく読んでみた本。

子どもが壊れる家 (文春新書)

子どもが壊れる家 (文春新書)


この中にこんな感じの考察があった。


「こんなに少年事件が増えてるんだ。(中略)子どもたちのゲームをする割合は増えてる。子どもたちは変わっているんだ」


もっともらしさが少しはあって、その通り!と思う人もいるだろうけど、これほど短絡的な文章もないな、と。


子どもたちがゲームをするようになったのは事実としよう。その因果は色々あるだろうけど、ゲームする子どもが増えたことでわかる「変わった人」は、少なくとも三択。


子ども、親、ゲーム制作・販売者。その辺の何かが変わったことが原因で、ゲームする子どもが増えた。ゲームするって意味で、子どもは確かに変わった。けど、それだとただの言い換え*1だし、その原因を求めに行くなら子ども以外が本筋に思える。だって、ゲームがなければ「できない」し、親が買わなきゃゲーム「できない」。少なくとも、ゲームを「させてる人」、「許す人」が変わってるはず。子どもが変わったのはその結果であって、原因ではない。

まとめる

しょうもない本、しかもしょうもなさがわかりやすいを買ったなーという反省を残す意味でこの記事を書いた。考察って難しいし、感情を混ぜ込むとくっちゃくちゃになりやすい。それでも、理屈が破綻しないように頑張らないと、ただの「言いたいだけ」になっちゃってしょうもない。「言いたいだけ」のことを聞いて、然り!と思うのはそれにましてしょうもない。

教訓:大半のもっともらしいことは放っといていいけど、自分にとって大事なことなら疑った方がいい

*1:ゲームする子が増えた、つまり、子どもは変わってしまったということだ。なんて言うか?