エキスパートを長年やってる先生の話は面白い。

他ラボの退官直前の教授にお話を聞きに行ってきた。アポ無しでケーキを持参し、「30分ぐらいいいですか?」から、結局1時間半ほど時間をもらった。特に論点を持っていったわけでなく、先生の話を聞きながら、質問しながら、だったのだけど、色々な面白い話を聞かせてもらえた。


話の内容は置いといて、改めて、年季の入った教授・ボスの凄さを思い知った。専門の知識の深さ・広さ、好奇心がすごい*1。教科書レベルじゃなく、Up to dateな最新の知見も含めて、体型だった理解とポイントの説明をしてもらえたから、どの話も面白かった。


研究を進める動機も面白かった。理学部的な純粋な知的好奇心というよりは、現場での問題点をベースにドライブされる好奇心というのか。


だから、研究に対するスタンスも、現場で見つけた「変なこと」をきっかけに掘り下げていく。学部生の頃から「良い現象」が最高の研究背景になるとは思っていたけど、それしかしない!ってレベルでやってきたらしい。


また、研究手法は生化学的なものなどかなりオーソドックス、かつ、お金のかからないことが中心らしい。基礎研究者というよりは、現場よりな研究者だったんだろう。


上記以外に専門的な話など、収穫は盛りだくさんだった。一番の収穫は、専門が全く違って、なおかつ長年その道のエキスパートという先生の考えてきたこと・やってきたことに触れる機会を持てたこと。時系列での研究の話も聞けるし。ホンモノのエキスパートに話を聞くと面白いし、考える材料をたくさんもらえるんだと実感した。

*1:「そこは興味ないから調べてないわ」とか平気で言えちゃって、その分興味のあるところがすごかったり