学生のうちにたくさんリスクをとっておくといい

コンサルの同期の件

4月から新社会人になるに当たり、去年から何度か内定者懇親会や飲み会があった。最初の内定者懇親会では、下ネタの人が話をリードして、結果下ネタばかりで「なんやこれ」という感じだった。大体自分より年下の学部卒・修士卒で「同期大丈夫か」という印象だった。


んで、懇親会やら研修やらの度に現役コンサルも一緒に飲んだり、同期だけで二次会に行ったりしてて、何回か飲んだりしてたけどついにわかった。あの下ネタばかりの彼のはただの下ネタではなく、常人には無いレベルの下ネタだと。何の脈絡もない真面目な話の途中でも即座に飛び出てくる、その瞬発力と切れ味。あれはすごい。頭の回転の早さなのか、そっち方面の意欲なのか知らんけど、ただもんじゃない。レベルが高すぎて常人では彼の下ネタを止められないけど、やっぱり彼にはなんかあるっぽいぞ、と思うようになった。


そういうわけで、下ネタの彼以外の同期とも色々としゃべってて、やっぱりみんなずば抜けてる人々なんだなーとわかってきた。付き合いは浅いけど、まず、話すテンポがめちゃくちゃ速い。んで、東大生のトップレベルでも内定をもらえないところで、内定を持ってるという事実。それぞれの中身がどんなのかは自分はまだわかってないけど、ずば抜けたもの、何かしらのすごいものを持った人が集まってるんだなーと思えてきた。自分から見ると全員年下だけど、年の上下で変わるもんでもないし、これからも末永く良いお付き合いをお願いしたい。

リスクをとってきた経験

飲んでる時にアソが話してたこと。


ここに内定者としているってことは、これまでにリスクをとってきたことの証でもある。リスクを取らない・取れない人は、安定性で大企業を選んだり、そもそも就職に困ったりする。ESに大学受験で頑張った話を書いたりするってことは、それ以降の大学生活で何もそれ以上にでかいことをしてない、つまり、「より大きなリスク」をとってこなかったことの表れじゃないか、と。


倍率何百倍で選ばれた人たちは、それだけのモノを持ってるってこと。その持ってる「モノ」は、リスクをとってきたから得られたもの。さらに、コンサルを選ぶってだけでも、普通の人からすればリスク。離職率高いし、その後が心配になるように見えるのが普通の見え方なんだろう*1。そういう普通の人が選べないリスクをとってきたから、コンサルでオファーをもらって、そのオファーを受けてるんだ。君らは、相当な量のリスクをとってきたから、ここにいるんじゃないか。入ってからも頑張るんだよ。


と、そんな話。確かに、リスクをとり続けてるとは言えるだろうし一理ありそう。


逆に考えてみると、リスクをとらない限り、「リスクを取った場合」の経験や乗り越え方を学べない。一度リスクを回避したら、その後に出てきたより大きなリスクは回避したくなる。心理的にも、「見たことないレベルのリスクに対処した経験がある」なら、次も少し大きめのリスクがとれる。「見たことないレベルのリスクに対処したことがない」状況では、次にとれるリスクの大きさも変わらない。リスクをとりつづけるか、回避し続けるか、という中で、「リスクを通した経験、学習の量」と「次に取れるリスクの大きさ」に差ができていく。その差は、学部の4年間もあれば、圧倒的に大きな差になる。

誰がリスクを取るべきか

日本全体でみた時には、より優秀な人がより大きなリスクをとるべきだと思ってる*2。政財官、どんな業界でもトップを担う人は、「学歴等も含めて優秀と認められる人」*3。そういう優秀な人が、「リスク回避的」であれば、世の中は良い方にも悪い方にも変わっていけない。「リスク積極的」な人たちが、「全体でみた時の許容範囲に収まるリスク」だとかを冷静に考えて、世の中が動いていった方が良さそう。


また、世の中を変えるって意味ではリスクが必ず伴うものと思われるけど、本当に優秀な人がそういう「でかいリスク」をとらないで、誰がとるのかということもある。「優秀な人」だから、でかいリスクで転んだ時にも、バックアップが効く、そうあるべきなんじゃないかなーと思う。


ただ、実際は、「リスクを意識しないでナチュラルにリスクを取ってる人が世の中を変えてる」って気もする。そうだとすると、「優秀な人」ってのは何のために存在しているんだ、学歴でスクリーニングするぐらいなら、しっかりエリート育成をしてその人達に国を回してもらったほうがいいんじゃないか。と思うけど、まあ自分が直接的に関係あるわけじゃないからまあいいや。

学生のうちにとってきたリスク

大学を休学して海外で1年生活、ちょっとした起業*4、博士課程に進学、学生結婚&長男誕生、コンサル就活*5。こういうのもある意味「リスクをとった」と言えるのかな。


学生という身分は特権階級で、学生でありさえすればできること・見逃してもらえることが多い。社会人になる前段階としても重要。この時期にどれだけリスキーなことに挑戦して実行できるか、ってのがその後を決める大きな要素。そんな風にも思える。

最後に

リスクをとったほうがいいとか、リスクをとってるやつが偉い、と思ってるわけじゃない。けど、リスクは誰にでもつきまとうし、かといってリスクに対する意識ってけっこう軽視されがちだと思う*6


逆説的だけど、リスクを回避していく場合、「リスクに対処できない」というより大きなリスクが出てくる。リスクをとり続けてきたから、次のリスクもちゃんと乗り越えていける。そんな風にできたらかっこいい。

*1:実際のところは、離職率が高くなければコンサル業界が成り立たなくなる=離職率が高いから今のコンサル業界があるんだと思う

*2:だからこそ、今いる学部が「偏差値的にやたらレベル高い」割に、「安定性重視な人々ばかり」でもどかしい

*3:イコール実力がある人、ではない

*4:あえなく頓挫

*5:工夫して色んな社会人に会えるようにしたのが勉強になった

*6:「現段階で安定している企業」を選ぶのは、将来的なリスクの種になる、みたいなリスクなど