博士課程卒業直前の最近してること

大学院生活もこのブログもあと僅かだというのに、今月はやることが多くて書くゆとりが全然なかった。

今月したこと

  1. 研究:かつてないほど実験が楽しかった。
  2. コンサル:研修+物件探し
  3. サシ飲み:今のところ、延べ9回*1。今日明日明後日とさらに3回予定あり。
  4. 道東旅行:久しぶりにまるまる2日間、現実とかけ離れた時間が持てた。毎日飲んでたから胃が重かった。
  5. 調停を経て、晴れて(なのか?)独り身になった*2
  6. その翌日、両親が家の土地やお金のことで云々してたので、仲裁に入らされた
  7. さらに翌日、東京に向けて引っ越しで荷物搬出*3


なんというか、本当にめまぐるしいひと月。


デッドラインのあるやるべきことに追われて時間がないけど、その中にさらに「自分がやりたくてやってること」を詰め込めてるのがグッジョブ!だと思う。やっぱり、「やるべきことだけ」で忙しいってのは寂しい話で、やりたいことをやるために忙しい方がやってて楽しいし、よく進むんだと思う。

研究

タンパク質定量と、タンパク質発現といううちのラボにないメソッドの立ち上げをした。これから後輩・先生に託したいテーマを進めるのに必要で、後輩が立ち上げるよりは今自分がやっといた分だけ早まるはず、そう思って2月からやり始めた。


どっちも完璧な完成まではこぎつけれてないけど、一段落して、「これでうまくいくかどうか?」という1回目のチェックができるところ、叩き台としてのメソッド構築まではいけた。今月は、そのメソッドをまとめたものを残してみんなにシェアできたってのが大きかった。分析結果待ちになって、そのまま進んでないのであとは任せた。

プライベート

ちょっとおもしろい仕込みができた。この時期、このタイミング、この場所、ならではの面白いこと。結果がどうなるかは置いといて、こういう仕込みがやれてると、自分はまだまだまじめにやれてるなって思える。

*1:2回飲んだ人が一人

*2:つい先週のことだった

*3:運びだしただけで、自分は友人宅に居候中。ほんとにパッキングする時間がなかったので、梱包込みで頼んでて良かった。

文献を送ってもらうためのメール

論文にアクセスできない時が時々あるよね

学部生の頃は読めないとそのままスルーしてしまうことがあった。けど、論文を書く段になって、「読めないから」というだけで読まず、引用もせず、はやっぱり良くない。

国内の図書館からの文献複写依頼もできるし、最終的には数十ドル払って購入してもいいかもしれない。けど、まずは直接本人に聞いてみるのが第一選択だと思う。


そのための第一歩として、このテンプレをシェアしておくと有意義かなーと思うので書いておく。

文献を送ってもらうためのメールテンプレ

件名:Request of reprint of your article
Dear Dr. @@,

I'm @@, a PhD course student in @@ University, Japan.
I'm now working on @@, and interested in your excellent works.

I'd appreciate if you could send me PDF files of your article below.
@@@@

Thank you in advance.
Sincerely,

@@

                              • -

所属機関など署名

                              • -


@@は固有名詞を入れる。ベストを尽くしてますが、単語・文法・礼儀に関する間違いはあるかも。

自分の場合

たぶん、これまでに15-20くらいはこういうメールを出した。そのうち、少なくとも半分は送ってきてくれてて、3日待って返信がなければ無視されたのかなーってぐらいの打率。国内の先生にはけっこう無視される印象があるけど*1、海外の研究者は総じてフレンドリーにサクッと送ってくれる。んで、これのいいところは、「文献が手に入る」だけでなく、「人とつながる機会になる」ということ。


相手によって、自分の研究の話を入れたり、メソッドや結果について直接聞きたいことを聞いたりもした。文献送ってほしい、というお願いから、相手が「君の論文読んだよ!その時メールしようと思ったけどしてなかったんだよね!」と研究の議論になって、そのまま研究のコラボレーションの話に進んでるのもある。


文献送って、じゃなくて、プラスミド送って、も似たような感じで出した。相手もけっこう本気で「最近使ってないけど、フリーザー探してみるからちょっと待ってて!」と見つけ出して送ってくれた。*2


海外の人は、はっきりした態度で「これについて聞きたい!」と言えば真摯に答えてくれるし、ピンポイントで有益な情報がガンガン入ってきたりする。ほんと有意義*3。そうするには、まずは数をたくさんこなし*4、返信がもらえたら一生懸命英文メールを書くこと。

*1:その場合は日本語で失礼な文章になっちゃってるかも

*2:今のところ結果に結びついてないけど

*3:議論だけのためのメールもしたことがある。「おたくの論文読んだよ。うちらも似たようなことやっててこんな結果出そうだけど、どう思います?」みたいな。

*4:ダメ元で文献請求する

良い研究と良くない研究の違い

今になってちょっとわかってきた

良い研究と良くない研究の違いをわかっておくことは研究者として大事。


んで、今まであまりわかってなかったけど、やっと「良くない研究」が理解できてきた。良い研究のやり方はわからないけど、「良くない研究」の条件を整理しておくのも大事だろう。

研究は、問いを立てて答えること

研究をする動機が好奇心にあるものとすると、研究の成果は、「問いに答える」ものであるはず。*1


良い研究とは、「良い問いにクオリティの高い答えを出す」ものと言える。じゃあ、良い問い、良い答えとはなにか?また、悪い問い、悪い答えをどうしたらよく出来るのか?

問いの良さ

社会的・学術的に答えて意味のある問いかどうか。その問いに答えることで、社会・学界にどれだけのインパクトがあるか。
知見を生み出す−学会発表準備の時に卒論生に意識してほしいこと - ある生物系博士課程大学院生の日記


良い問いはわからないけど、良くない問い・面白くない問いは似てる気がする。


「ナントカという遺伝子の発現量は臓器ごとにどう違うか?」
「ナントカという物質の濃度はどれくらいか?」


この問いは実験結果がそのまま答えになっちゃう。抽象的な問い→具体的な検証方法→具体的な実験結果→抽象的な答え、という流れじゃなく、実験→結果、で終わってる。*2


こういう問いは、その結果が意味するところを抽象的に捉えて一部分のパーツとし、そのパーツが使える全体像を大きめに考え直す。他に必要な問い・パーツに結びつけることで、一段階抽象度の高い大きな問いにできる。かもしれない。

示唆と答え

答え方は、直接的な答えと間接的な答えがある。


直接的な答えは、問いに対する完全な答え。十分条件な「結論」


間接的な答えは、問いに答えるのに必要な答えの一部分。必要条件であり、「結論」ではなく「示唆」。

最初に目指すところ

はじめに目指すべきは、答えを出しきること。問いの良し悪しはおいといて、その問いに少しでも意義と実験結果レベルではない抽象度があるなら、あらゆる検証方法を駆使しながら一つの問いに答え切る。


「やたらクオリティと新規性の高い問いに、示唆だけ出す」のもいいけど、それは発想力や妄想力次第。実力として身につけれるものとして計算がたつのは、「答えきること」なんじゃないか。


論文になってる多くの研究は、「実験結果そのものが答えになっちゃう具体的な問い」か「示唆でしかない答え」なんだと思う。ある程度抽象度のある問いに、しっかり答えきる。これが最初に目指すべきところであり、高インパクトファクターのジャーナルに載せる必要条件なのかな、と思う。*3

*1:ここでは「STAP細胞を作りました」、「TOF-MSを実現しました」みたいな技術的なのは除く

*2:めちゃくちゃ新規性の高いターゲットであれば「良い研究」として扱われるかもだけど、それは違う気がする。

*3:気づくのがちょっと遅かったけど今から頑張る

コンサル業界について入る前に思うこと

コンサルに入るのが怖い。


新社会人になる日が近づいてきて、2ヶ月くらい前からそんな風に思うようになった。後悔してるわけじゃないけど、「俺の就活あれでよかったのか?」みたいな気持ちもあった。けど、まあやってみるしかないと開き直る気持ちが持ててきたし*1、やる以上は自分なりの心構えをちゃんと持っておきたい。


ということで、今回の内容は、
・コンサルという仕事を今の距離感で見た感じ
・コンサルの仕事に期待するもの
・新入り目線での業界・仕事分析
・抱負

コンサルの仕事を今の距離感で見た感じ

内定者としてあと2ヶ月もすればコンサルタントという肩書になってるはずの立場でコンサルという仕事を見て、思うこと。怖い。


研修でエクセルやっただけで、現段階で全くついていけないことがわかった。作業だけのレベルでも全然足りない。こんなん本当にできるようになるの?って感じ。クライアントとのコミュニケーションやら最終のプレゼンやら考えると、もう全然わかんない。エクセルだけでこんなんだったら、その先なんて想像もできない。


想像しても想像できないってのが怖い。博士課程を出て、アラサーにもなってる自分が新入りになって知らないことに取り組むのってことも相乗的に怖さを引き立てる要因。


戦略がどうこう、クライアントの重役と仲良くなってどうこう、みたいなリアリティのない憧れだとかで、コンサル志望です!って言ってる人にはまず想像してほしい。エクセルのレベルと速さだけでも、本職の人のを一度見てみてほしい。


ホント、自分も就活してる頃はナメてた。どんな仕事か、OB訪問をそれなりにたくさんしたけど、結局は空論で勝手に捉えて、志望して、内定をもらっちゃった。そんな自分が愚かだったとは思うけど、こんな内定をもらった以上、やってみるしかない。


まあみんなこんなようなところからできるようになったんだろう。自分が研究を始めた時も、「研究って何それ?DNA増やせばいいの?」で、「学会発表って何?面白いの?」だった。けど、5年かけて少しずつ学んで、あの時憧れてた博士課程の先輩と同じように、少しはいっちょまえなPhDになれたはず*2。コンサルでも、一年位たった頃には、今は想像できないぐらいのずっと遠くまで行けてるんだろう。


わからんことを考えてもしょうがない。怖いとか言わずに、そうなっていくんだろうと信じてやってみるしかない。ここ1ヶ月くらいで、怖いって気持ちよりもそんな風に思える気持ちの方が強くなってきた。んで、ビビリで本当は怖いんだけど、コンサルの仕事に今期待してることや抱負をまとめておく。生意気みたいだけど、生意気を言えなくなったらおしまいだと思ってるから頑張って生意気を言ってみる。

コンサルの仕事に期待するもの

・色んな面白い経験
・物事のリアルさとスリリングさ
・今自分が想像してるよりもずっと遠くまで行けて、できれば誰も行ったことのないとこへ行けること


一言で言うなら、すごいものを見て、自分でもしたいってこと。きっとコンサルの仕事には色んな場面があると思うけれど、自分がパンクしない範囲で、できるだけ避けたりせず、できるだけたくさんの経験をしたい。大事な場面で、この初心を思い出せるようにしたい。

新入り目線での業界・仕事分析

・コンサルって斜陽っぽい?
・ハードワークっぽい?
・すぐ辞めたくなるんじゃね?


コンサルブームが去り、純粋な戦略案件が減って、インプリメンテーションが増えてる。だから面白くない。まことしやかにそんな感じの否定的な言葉を聞くことがある。けど、これって「コンサルの新人」から見たら面白い状況なんじゃないの?と思う。


だいぶ昔のことだろうけど、海外のベストプラクティスを持ってきていっちょ上がりみたいなことはもうないはず。ブームみたいに業界の身の丈以上の仕事が来てた時は、クオリティの低いコンサルでもそれなりにお金が生まれてたんだろう。


けど、コンサルブームが落ち着いて、コンサル業界全体のパイが縮小して、今は戦略・総合コンサルも撤退や再編してる真っ最中。淘汰されるところは淘汰されて、生き残るファームは売上を伸ばしたり維持するために、純粋な戦略じゃなくインプリもやるようになってるんだろう。実際、現場のコンサルタントとしても「戦略がやりたいのに!」、「俺は業務改革ばっかなのにあいつは戦略案件やれていいよなー」みたいな気持ちがあったりもするんだろう。


かたや、クライアント側は、日本の不況っぽさに引き釣り回されて、生き残るには海外に打って出るしかないか。資金繰りがショートする前になんとかしないとならんけど、タイムリミットって明確には見えないしな−。コストカットしたらいいのか、成長戦略したらいいのか、それとも目の前の資金繰りを心配したほうがいいのか、よくわからん!大枠ではそんな感じだと想像してる。


そうやってパイが縮小しつつある中で生き残ったファームで、ゆとりのお金で来るクライアントじゃなくて、無駄遣いできないはずの身銭を切ってまでお金を払ってくれるクライアントの仕事であれば、そりゃ面白いんじゃないのか。だって高いよ。誰でもできるコストカットや、割に合わない投資しか期待できないなら、コンサルを雇わないだろう。


だから、雇われる以上、コンサルに求められるハードルもベストプラクティスなんかじゃない、クオリティの高い個別解なんだと思う。そうだとしたら、コンサルの新入りには面白い状況なはず。パートナークラスは全然違うだろうけど、現場的には流動的でスリルがあって、新入りでも頑張りや立ち回り次第で色々見れて、いい仕事をするチャンスのある状況なのかなーと思う。


んで、ハードワークなのはもう聞いてます。自分の効率が低すぎるのであれば、土日も働かなきゃならんだろうし、平日も寝れないんだろう。すぐに辞めたくなる気持ちが湧くだろうし、そもそも今だって怖い。けど、まあ体や心が壊れる前のギリギリのところまではやってみるしかない。もうその辺までいったら精神論でも持ってきてやれるだけはやる。

今の抱負

・ゼロから臨むこと
・おまけを拾い続けること


最初は、俺は博士課程卒だし同期のみんなより年上だしなー*3、みたいな気持ちがけっこうあった。けど、エクセルやっててわかった。年がいってると言っても、自分がプラスアルファの何かを持ってるとは思えない。入る前に準備したって大したプラスアルファは作れないだろうし、入ってから何でも吸収できるようにするしかない。場当たり的だけど、「今何も持ってないから、入ってからなんとかする」って心構えは間違ってないと思う。できるだけ、余計な自負やプライド、バイアスを持たずに、まっさらな気持ちで、その場その場をしっかりやって、吸収していきたい。


あとひとつ自分のモットーとして忘れたくないのは、おまけを拾うこと。目の前の仕事できっちりアウトプットするだけなら誰にでも求められてる。それに加えて、毎日ちゃんと自分にしか見つけられない拾いものをして、それをコツコツ貯めていくこと。それがきっと先の先で、自分のオリジナリティになっていくはずだと信じてる。

*1:そのきっかけは、つい先日、本当に低いレベルで自分の愚かさを思い知ったことにある。迷惑をかけた関係者の方には申し訳ない

*2:まだなってないけど

*3:給料もちょっといい

STAP細胞の違う意味での面白さ

色々ニュースやらブログやらで取り上げられられてるけど、研究分野としては全然関係ない自分にとってのSTAP細胞の面白さは、「iPSみたいな細胞と違って、細胞系を扱ってる研究者なら誰でも目にしたことがあるかもしれない」ってところ。


培地のpHや細胞の扱い方など細胞外からの刺激でできるらしい。コンタミで培地が酸性になることもあるだろうし、細胞を剥がす時にトントンすることもある。てことは、今までHepやらCOSやらを培養してきた時に、目の前にSTAP細胞があったのかもしれない。


「あちゃー、細胞の見た目変わってるし、やり直しだなー」と思ってた時や、「細胞は継代数やら扱いで分化したり、性質が変わるから、手技が大事。」、「いやいや、細胞は再現性とりづらいからもうやりたくない」そう思ってた時にあったのかもしれない。


そんなことを想像すると、業績とか将来性とかとまったく違う意味で面白い。まあ実際は細胞株依存とかがあってそんなことないかもしれないけど。

〆切を活かして全体の生産性を上げる方法

ありがちなパターン

〆切1週間前:あー、書かなきゃならんけど、なかなか進まんなあ
〆切3日前:〆切迫ってるけど、進まんなあ
〆切前日:〆切明日かー
〆切3時間前:〆切来てるし、決めるしかない!エイヤッ!

んで、この1週間ずっとこのことだけ考えてて、他のことが進まない。学部生だった頃や大学院1・2年目はそんなことが多かった。

最近のやり方と考え方

3日前・1週間前だろうがなんだろうが、進まないのであれば得るものはない。気分も乗らないし、他にやりたいことを思いついたりする。なので、進まなくなったら割りきって他のことに取り組む。


〆切の仕事が進まなくなったら、他のやりたいことを進める。そうすると、とりあえずそっちは進む。それも進まなくなったら、また別のことに取り組む。休憩時間ぐらいに、〆切の仕事に思いを馳せて、作業を細かく取り組みやすくしたり、ちょっとだけでも進めれる工夫を考える。思いついたらちょっと進める。思いつかないor進まなくなったら、また別のものに取り組む。


大事なのは、「〆切が来れば終わりも来る」、「〆切が近づくほどにその仕事に関する生産性が上がる」と信じること。

仕事は2種類ある

やればやっただけ進む仕事

かけた時間に比例してアウトプットが溜まっていく仕事。PCR2000サンプル分とか、論文書き序盤。終わりが明確なものが多い。

時間に比例しない仕事

論文の構成はこれでいこう!エイヤッ!でがっつり進み始める仕事や、だいぶ進んできたけど、そろそろゴールを設定するか。ゴールはここにしよう!エイヤッ!で終わりを決めたら終わる仕事。
学会のアブスト書きや、論文書き終盤の投稿する段階、研究テーマを立ち上げて動かし始める直前など。仕事そのものには明確なゴールがなくて、自分で決めるか、〆切が来るかすると終わる。こっちの仕事は〆切と親和性が高くて、「エイヤッ」とできれば終わるのが多い。*1



エイヤッ!で終わる仕事にとらわれすぎず、気分が乗る「比例する仕事」を間に挟んでいくと、〆切が来た時には他の仕事も進んでる好循環になるんじゃないか。少なくとも、今のところ〆切は守れてる*2し、間にやった分だけお得な感じもする。*3


終わりに

「エイヤッ!」な仕事は、本来であれば、エイヤッのあとに作りこむ作業だとか確認する作業が必要だけど、進まない場合は「エイヤッ!」段階がボトルネックになってるのは間違いない。作り込みも織り込んで〆切を設定できるといいだろうけど、最低限以上の作り込みは諦めるという選択肢もある。


こんな考え方をしてるのは認識が甘いからだ!ってのはその通りなんだけど、ありがちなパターンよりはマシ。ありがちなパターンにはまってる時は、「〆切があるんだからそれに集中していなきゃ」とか、「やってる姿を見せねば」的な逃げの姿勢も混じってる。そういう所から解放されて、他ごとが進めばお得じゃないか。

*1:もちろん、「論文書き」という仕事にも両方の仕事が入ってるし、一概にどっちとは言えないけれど

*2:ちょっと怪しいけど

*3:〆切に対して鈍感というのか図太くなってきてる手応えもある

最悪を想定すると、ハッピーに近づく

物事を悲観的に考え、心配することに心を使ってしまうのは、不幸につながると思う。
http://d.hatena.ne.jp/bio_DC_amb/20121023/p1
問題は、「想定したハンパに悪いこと」が、そのまま心にいってしまうこと。悪いことは、いくらでもバリエーションがあって考えたらキリがない*1


そうじゃなくて、ハンパではない「最悪の状況」を考えてみる。「最悪」のバリエーションは限られるし、心じゃなく理性を動かしやすくなる。現実的に有効な反応・対応がしやすくなる。
・最悪は避けるため、自分にできることはあるか?
・自分以外に手伝ってもらえる人はいるか?
・今できることはなにか?将来できることはなにか?
最悪を想定すると、事後的にもハッピーな捉え方をしやすくなるのでは。

例:最悪のケース

博士論文が提出できないと最悪だ

「論文採択が間に合わないことが原因で、博士課程修了できない」ことが想定できていれば、それを避けるためにできることはたくさん出てくる。論文採択がいつまでなら間に合うか?間に合うようにするには、いつ投稿するか?投稿するデータはあるのか?データがないなら、どうやってデータを出すか?
ウダウダ愚痴や恨み言を言って時間を浪費しがちだけど、「最悪」に思い至ればその辺の核心的な問いと答えが自然と出てくる。
結果としてドタバタして他人に迷惑をかけるようなことになっても、間に合いさえすれば、「最悪を避けれて良かった」。間に合わなければ、「想定の範囲内」な分ダメージは少ないかもしれない。

就職が決まらないと最悪だ

これが本当に最悪なのか疑問だけど、そうだとすれば、「就職が決まれば最悪回避」なわけで、やれることがたくさんある。

最悪は死んでしまうことだ

生きてるだけで丸儲け。突き詰めていったらこれ以上先はないんじゃないか。ここまで行けたら、普段の生活は相当ハッピーに過ごせそうだ。

本当の問題は「行き詰まってる時は視野が狭まってて他のことに思い至れない」ことかもしれない

最悪が想定できればいいんじゃないかと思いつくままに書いてるけど、そんな簡単なことではないだろうし、一番難しくしてるのは「行き詰まってる時には余裕がない」ことかもしれない。最悪のケースが現実になって行き詰まってるような時に、視野を広く保ち、目の前の状況に心がとらわれ過ぎないようにすること。それが勝負どころで大事なことなのかな。

*1:逆に、嬉しい事は妄想してもすぐ限界がくる